
2025年7月25日(金)に第21回愛媛社会科・主権者教育研究会が愛媛大学教育学部にて開催されました。今回は、法教育に取り組まれている愛媛弁護士会の先生方より、令和6年度に県内の高等学校で取り組まれた授業実践の成果についてお話をしていただきました。その上で、資質・能力育成につながる授業づくりの視点や方法、授業改善の方向性、連携方法について意見交換を行いました。
まず、愛媛弁護士会の安藤陽介弁護士から、県内の2つの高等学校で行われたSNSの書き込みを素材とした授業実践報告がありました。
SNSの普及が進んでいる中で、表現の自由と名誉権の対立をどのように調整していくのかということについて2つの立場から考え、そのためのルールのあり方について考える実践が提案されました。

(安藤弁護士ご発表の様子)
その後、愛媛県立新居浜西高等学校の大熊先生から、実際に弁護士と連携した授業づくりと実践に取り組んでみて感じた良さや難しさについてお話していただきました。

(大熊先生ご発表の様子)
2人の先生の報告後には、グループに分かれて授業の目標・内容・方法の観点から、専門機関との連携の必要性についてや連携する際の戸惑いについて意見交換を行いました。
参加者の主な意見は以下の通りです。
・専門家を招いた授業の必要性や目的について再確認することができた。
・外部人材の「活用」ということについて考え、教育の専門家としてどうあるべきなのかということについて考えることができた。
・小さな連携を繰り返し、その姿を地域に発信していくことで更なる連携につながるのではないかと考えた。

(意見交換の様子)
安藤先生は専門家としての立場から、大熊先生には学校教育に関わる教師としての立場から、より深い学びを子どもに提供する授業づくりとその方法についてご発表をしていただきました。外部機関との連携を行ううえで、教育の専門家としてどう外部人材を「活用」することができるのかということについて改めて考えるきっかけになりました。
平日にもかかわらず、現職の先生方にも多数ご参加いただき本当にうれしく思いました。関係者の皆様、ありがとうございました。